こんにちは。4歳の娘を子育て中のごっこランドTimesライターのあおのです。
4年に1度しか訪れない「うるう年」は、大人はもちろん子供にとっても何だかワクワクする日ですよね。けれどうるう年の意味やなぜうるう年が必要なのかご存じでしょうか。うるう年の理解を深め、子供にわかりやすく説明してあげましょう!
うるう年とは?
うるう年の「閏(うるう)」とは1年に日数や月数を多く加えるという意味です。そしてうるう年とは、平年(通常の年)よりも1日多く日数を加えた年のこと。2月は28日までですが、うるう年は2月29日まであり1年の日数は1日多い366日に。
またうるう年を英語では「leap year(リープ イヤー)」と言います。leapは跳ぶ・跳ねるという意味。平年であれば1月1日が月曜日だった場合、翌年の1月1日は火曜日になりますよね。しかしうるう年では2つ曜日が跳んで水曜日になります。このような理由から「leap year」と呼ばれるようになったそう。
うるう年はなぜ必要なの?
現在の暦で主流なのは、地球が太陽の周りをまわる周期がベースとなった「グレゴリオ暦(太陽暦)」。これは地球が太陽を一周するのにかかる日数を1年とする考え方です。しかし正確には地球が太陽を1周するのにかかる日数は365日ではなく、365日と約6時間※なのです。つまり1年を365日にすると、1年で6時間、4年で24時間も実際の暦からずれてしまうことになります。そのため4年に一度、うるう年をつくって暦のずれを修正しているのです。
※正確には、地球が太陽を一周するのにかかる日数は365.2422日(365日5時間48分46秒)です。
うるう年の歴史は?
暦とのずれを修正するために日にちを加える「閏(うるう)」の考え方は、すでに紀元前45年にありました。それまでは1年を355日とした「ヌマ暦」が使われていましたが、責任者の怠慢などで暦とのずれをうまく調整できませんでした。そのため、ローマの英雄であるユリウス・カエサルが1年を365日と考える「ユリウス暦」を導入。このときに4年に1度のうるう年も制定されました。
うるう年はいつ?ルールと計算方法
4年に1度やってくるうるう年ですが、例外もあります。毎回うるう年を設けているとずれが生じてしまうためです。現在、日本を含めて世界中で使われている暦は「グレゴリオ暦(太陽暦)」ですが、うるう年のルールと計算方法を次のように決めています。
【ルールと計算方法】
西暦の年数が「4」で割り切れる年をうるう年とする。
※ただし例外として、「100」で割り切れかつ「400」で割り切れない年は平年とする。
【例】
- 西暦2004年、2008年、2012年……「4」で割り切れるのでうるう年
- 西暦2100年、2200年、2300年……「100」で割り切れるが、「400」で割り切れないので平年
- 西暦2000年、2400年……「400」で割り切れるのでうるう年
うるう年とオリンピックの関係は?
夏のオリンピック開催年=うるう年という考え方がありますが、必ずしもそうではありません。オリンピックがはじめて開催された1896年のアテネ大会は、ちょうどうるう年と同じ年でした。うるう年もオリンピックも4年毎にあるため、4年後、8年後と偶然おなじ年に重なっているのです。しかし例外もあります。西暦が100で割り切れる年はうるう年にしないというルールから、1900年の夏季オリンピック・パリ大会は平年。一方、夏季シドニーオリンピックが開催された2000年は100で割り切れますが、400でも割り切れるのでうるう年でした。
うるう年の2月29日が誕生日の場合いつ年をとるの?
約4年に1度しかやってこない2月29日。だからといって、2月29日生まれの人は4年に1度しか年を取らないわけではありません!日本の年齢などに関する法律では生まれた日を0歳と数え、翌年以降に該当する誕生日の前日が過ぎると1歳になったとみなします。そのため2月29日生まれの人は、うるう年がない年でも2月28日が過ぎた時点で年を取ったことになります。
うるう秒とは?
うるう年のほかに「うるう秒」というのもあります。うるう秒とは、数年間で生じる秒単位のずれを修正するためのものです。1日の長さは自転を基準とした24時間。しかし地球の自転速度にはムラがあり、長い時間をかけて変化しています。これは地球内部にある「核」の運動や海水、氷河などの変化が原因です。このままにすると、うるう年と同様に実際の暦と季節がずれることに…。
一方、影響をほぼ受けずに正確に時間を刻める「原子時計」というものがあります。この原子時計と地球の自転のずれが1秒以上になる前にうるう秒を差し引きし、誤差を調整。うる秒は定期的に生じるわけではなく、必要に応じて世界時間の12月31日か6月30日の最終秒でずれを修正しています。
うるう年を子供にわかりやすく伝える方法
大人にとっても理解が難しいうるう年。子供にうるう年を説明するときは、ポイントをおさえて段階的に説明していくと良いですよ。
【うるう年を説明するときのポイント】
- 2月は28日までしかないが、4年に一度だけ2月29日がある。
- 2月29日がある年を「うるう年」という。
- 2月29日があるのは、地球が太陽のまわりを回る速さに関係している。
- 1年は365日。これは地球が太陽のまわりを365日かけてまわっているから。
- けれどこまかく調べると、地球は365日と約6時間かけて回っている。
- 1年で6時間のずれが生まれ、4年後には「6時間×4年」で24時間もずれてしまう。
- 実際の季節とカレンダーのずれを修正するために、うるう年がある。
すでに2023年の手帳を持っている方は、2024年のカレンダーも載っていると思います。2023年は平年、2024年はうるう年なので各ページを開きながら、どうして年によって28日と29日があるのかを説明するのもおすすめです!
うるう年を一覧でチェック
21世紀のうるう年はいつなのか?2004年から2096年までのうるう年をまとめました!
- 2004
- 2008
- 2012
- 2016
- 2020
- 2024
- 2028
- 2032
- 2036
- 2040
- 2044
- 2048
- 2052
- 2056
- 2060
- 2064
- 2068
- 2072
- 2076
- 2080
- 2084
- 2088
- 2092
- 2096
ほかにも2月の行事をチェック
2月にはうるう年以外にもさまざまな行事があります。たとえば、豆まきが楽しい「節分」や、日本の祝日のひとつである「建国記念の日」、暦の上で春がはじまる「立春(りっしゅん)」など。由来や意味がわかれば、それぞれの行事をさらに楽しめるのではないでしょうか。こちらで各行事についてまとめているので、良ければいっしょにチェックしてくださいね!
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「閏(うるう)」とは1年に日数や月数を多く加えるという意味で、うるう年が必要なのは実際の季節と暦のずれを修正するためであることを解説しました。うるう年は4年に1度しか訪れず、次は2024年にやってきます。望遠鏡のなかったはるか昔から天体観測によってうるう年の考え方があったなんてすごいですよね。冬は夜空が美しい時期です。子供といっしょに夜空を眺めながら、うるう年や天体のロマンについてお話をしてみてはいかがでしょうか。