こんにちは!ごっこランドTimesライターのくずうままです。
お餅を食べたり、初詣に行ったり、お年玉をもらったりなど…、日本ではお正月だからこそ楽しめる文化や行事などが盛りだくさん!それぞれどんな意味があるのかを知ることで、お正月の風習が家族でより楽しめること間違いなしです。
そこで、日本の正月の過ごし方、お正月文化の意味、三が日にやってはいけないことを詳しく解説します。子供に伝統行事や季節の風物を感じさせたいママ・パパは、ぜひもう一度おさらいしておきましょう。
日本のお正月の過ごし方:お正月の行事・風習
日本ではお正月に「年神様」を迎えるための行事・風習が数多くあります。まずは、日本のお正月の過ごし方について紹介するので、それぞれの意味や何をするのかを具体的に知っていきましょう。
お正月にすること1:初日の出を拝む
日本では、1月1日の朝にのぼる太陽を「初日の出」と言い、古くから初日の出とともに年神様が降臨すると考えられていました。そして新たな1年の始まりに、家族の幸福や健康を願って初日の出を拝む風習が生まれたのです。
なかでも、山頂で迎える初日の出は「ご来光」と呼ばれ、高い山ほど早く初日の出を見られることからご利益も大きいと言われています。
お正月にすること2:新年の挨拶
お正月にすることといえば、「あけましておめでとうございます」の挨拶ですよね。この挨拶には、年明けを無事に迎えられたことを祝う意味がこめられています。
ふだんお世話になっている人や、親戚、友だち、職場の人などに「あけましておめでとう」と「今年もよろしくお願いします」の言葉を添えて、気持ちよく新年を迎えましょう。
お正月にすること3:鏡餅
大小のお餅を重ねて飾る鏡餅には、年神様を家にお迎えして滞在してもらう「依り代(よりしろ)」とされているため、お正月のお供え物に欠かせません。
大小のお餅は太陽と月、陽と陰を表すとも言われ、円満に年を重ねるとの意味や願いも込められています。
お正月にすること4:年賀状
年賀状はお世話になっている人や親戚、友だち、仕事関連の人などへ向けて新年の挨拶をする日本のお正月文化の1つです。この文化は昔、新年の挨拶が直接できない離れた場所に住んでいる人へ手紙を送ったことが始まりだとされています。
近年では年賀状を送る人が減ってきたものの、気軽にできるメールやSNSなどを通して新年の挨拶や年賀状を送る人も増えてきました。お正月の楽しみとして、新しい形で年賀状を送ってみるのもおすすめですよ。
お正月にすること5:おせち料理
お正月にはおせち料理を食べることも風習となっています。昔は桃の節句や端午の節句などの行事で振る舞われる料理もおせち料理とされていました。しかしのちに、お正月に食べるものだけを、おせち料理と指すようになったのです。
黒豆は「勤勉に働き、健やかに暮らせるように」、数の子は「子孫繁栄」、栗きんとんは「富を得る」など、おせち料理には食材ごとにこめられた意味があります。お正月には家族で縁起のいいおせち料理を食べて、新年を華やかな気持ちで迎えましょう。
お正月にすること6:お雑煮
お正月にお雑煮を食べる習慣は、年神様のお供え物を食べたことから始まったと言われています。もともとお餅は古くから縁起のいい物として食べられていました。そして餅や野菜、海産物など、さまざまな具材を雑多に煮込む「お雑煮」が誕生します。
前の年に収穫したお米で作ったお餅や農作物を年神様にお供えし、お正月にはそのお供え物をお下がりとしていただきお雑煮を作ることで、旧年の農作物の収穫や無事に感謝をしつつ、新年の豊作と家内安全を祈願するようになったのです。
お正月にすること7:お年玉
お年玉は子供達にとってお正月の一大イベント!この風習は昔、年神様の魂が宿ったお餅「お年魂」を分け与えていたことが、お年玉の起源とされています。
お年魂は年神様の魂を分け与えて、新たな1年の幸福や恵みなどを授かると考えられていました。それがやがてお金へと変わっていき、現在のお年玉として浸透していったのです。
お正月にすること8:初詣
初詣は神社やお寺に参拝し、旧年の感謝を捧げ、新年の無病息災や平安、無事などを祈願する行事です。1月1日から1月7日までの期間に参拝するのが一般的で、特に元旦は多くの神社仏閣が賑わいます。お正月には家族で初詣に出かけて、神様にご挨拶をしましょう。
お正月にすること9:書き初め
年明けに新年の目標や抱負を文字に起こす書き初めも、日本の伝統的なお正月文化にあげられます。
書き初めは1月2日に行うのが習わしとされていますが、はっきりと明確な日が定まっているわけではありません。そのため、お正月にすることがなくなったときや、時間に余裕のあるときに、書き初めをやってみるといいでしょう。
お正月にすること10:初夢
日本のお正月文化には、初夢で1年の運勢を占う風習があります。もともと、「大晦日の夜から元旦の朝に見た夢」を初夢としていました。しかし、初詣や初日の出を見るために夜眠らず過ごす人も多かったことから、のちに「元旦の夜から1月2日の朝にかけて見る夢」を初夢とするケースが増えていったようです。
また、初夢でいい夢を見るためには、枕の下に「宝船」や「回文」、悪い夢を食べる「獏」などの絵や文字を入れておくおまじないがあります。運気をアップさせたい人は、このようなおまじないをやってみるのもおすすめですよ。
日本のお正月の過ごし方:1月の行事・風習
ここからは、お正月の三が日以降に行う行事・風習を紹介していきましょう。
新年にすること1:七草がゆ
1月7日の朝は七草がゆを食べるのが定番です。この日は「人日の節句」と呼ばれる行事があり、古くから7草を入れたおかゆを無病息災を願って食べられていました。ちなみに、七草がゆに使われる春の七草は、セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロですが、地域によって具材に違いもあるようです。
新年にすること2:鏡開き
鏡開きとは、飾っていた鏡餅を下ろして食べる行事のこと。年神様の依り代であった鏡餅を食べて力を授けてもらうと同時に、新年の無病息災を祈る意味があります。また、鏡餅は刃物を使わず、木槌などで叩き割って食べるのが一般的なので、包丁を使わないように気をつけましょう。
新年にすること3:どんど焼き(左義長)
地域によって日にちは異なりますが、小正月の1月15日には神社仏閣でお正月飾りなどを焚き上げる「どんど焼き(左義長)」が全国各地で行われます。神聖な火祭りで年神様をお見送りし、無病息災や子孫繁栄、家内安全、豊作などを祈願しましょう。
お正月とは?日本のお正月文化を知ろう!
ここまでは、お正月の過ごし方について紹介してきましたが、そもそもお正月とはどんな意味があるのでしょうか。
じつは、お正月の本来の意味は1月の別称です。しかし、今はお正月の行事を行う期間、つまり1月1日から15日までを指す場合が多くなっています。地域によっては、1月17日までを指すこともあるようです。
古くから日本のお正月文化において、元旦には新年を司る年神様が家に訪れて、1年の幸福を授けてくれると言い伝えられてきました。人々はその年神様をお迎えするために、鏡餅を飾ったり、祈願をしたりと、たくさんの行事・風習が誕生したのがお正月の由来とされています。
三が日とは?
お正月の三が日とは、1月1日から3日までの期間こと。この三が日は、日本の多くの企業や行政機関、お店などが休みとなって新年を祝います。
新年の挨拶に出かけたり、初詣に行ったりおせち料理を食べたりと、三が日はお正月の行事・風習がいろいろあるので、家族で新年をお祝いしながらゆっくり楽しいひとときを過ごしましょう。
日本のお正月の過ごし方:年末におこなう準備
お正月に年神様をお迎えするために、毎年年末は大忙しのママ・パパも多いでしょう。次は、年末にやることリストをまとめました。こちらもぜひ参考にしてみてください。
年末にやること1:お正月飾りの飾り付け
しめ縄・しめ飾り、門松、鏡餅など、お正月らしい雰囲気を演出できる「お正月飾り」。じつは、お正月飾りはただ飾るのではなく、年神様の目印や家にお迎えするなどの大切な意味がこめられているのです。
お正月飾りは12月28日までに飾り付けを終わらせるのが通例ですが、間に合わなかったときは30日に飾り付けを行ないます。29日(二重の苦)と31日(一夜限りで縁起が悪い)に飾り付けをするのはNGなので気をつけましょう。
華やかなお正月飾りは、購入するのもいいけれど、子供といっしょに手作りすればよりお正月へ興味を持ってもらえるかもしれません。下記のリンク先では、お正月飾りの手作りアイデアを紹介しているので、ぜひのぞいてみてください♪
年末にやること2:大掃除
大掃除は「すす払い」とも呼ばれ、旧年の汚れを落とし、年神様を迎えるための大切な準備の1つです。江戸時代では、縁起のいい12月13日にすす払いを行っていたことから、現在もこの日にすす払いを行うところが多くあるとのこと。とはいえ、大掃除は時間もかかるので、余裕を持って計画的にとりかかることをおすすめします。
年末にやること3:年越しそばを食べる
1年を締めくくる大晦日の夜には、年越しそばを食べる習わしがあります。また、そばは古くから縁起物として親しまれていて、特別な日に食べるものでもありました。
そばの特徴は、細く、長く、伸びる、切れる。これらは長生きや家運を伸ばすことを連想し、1年の厄災を断ち切るとの意味もこめられています。新年に旧年の厄災を持ち越さないように、大晦日の夜にはそばを残さずしっかり食べきりましょう。
お正月にやってはいけないことがある?
お正月にはやってはいけないことがあるのを知っていますか?次は、お正月(三が日)やらないほうがいいとされている理由や期間などを紹介していくので、こちらも必見です!
お正月にやってはいけないこと1:掃除や水仕事
お正月に掃除や水仕事を行うのはNGです。その理由は、家にお迎えした年神様を掃除で追い出してしまったり、水仕事で洗い流したりしてしまうからだと言われています。
せっかくのお正月だからこそ、ママ・パパは家事から離れ、おせち料理を食べながら家でのんびりと過ごすのもいいかもしれませんね♪
お正月にやってはいけないこと2:煮炊き
煮炊きがダメなのは、具材などから出る灰汁を出すことが縁起がよくないとされているからです。「灰汁(あく)を出す」は、「悪を出す」と連想できるため、神様を荒ぶらせることのないように煮炊きは控えるといいでしょう。
お正月にやってはいけないこと3:刃物を使うこと
刃物は縁を切ることにつながると考えられています。加えて、三が日は多くの病院がお休みです。刃物で怪我をしないようにとの意味もこめて、お正月はなるべく刃物を使わずに過ごすことをおすすめします。
お正月にやってはいけないこと4:お賽銭以外のお金を使うこと
昔は元旦にお賽銭以外のお金を使うと、その年はお金が出ていってしまうと考えられていました。特にお正月は新春セールや初売り、福袋など、お金を使いたくなるシーンがたくさんあるので、貯金を考えている人は物欲をグッと堪えて、元旦にお金を使わないように心がると良いかもしれません。
お正月にやってはいけないこと5:ケンカ
新年早々にケンカをするのは、縁起が悪いためNGです。新しい1年の始まりに争い事を起こすのはよくないので、お互いに気持ちよく過ごせるように注意してください。
お正月にやってはいけないこと6:四つ足歩行の動物を食べること
お正月にやってはいけないことに、豚、牛、馬といった四つ足歩行の動物を食べてはいけないことも含まれています。これは、奈良時代以降に殺生を禁じたことが理由にあげられますが、鶏肉は二足歩行なので食べても問題ないようです。
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お正月は日本の伝統的なお正月文化に触れるとてもいい機会です。お正月飾りを作ったりお正月遊びをしたり、子供が親しみやすい方法でお正月文化に触れるのがおすすめですよ♪お正月の過ごし方、新年にすること、行事・風習などを参考にし、子供達に素晴らしい日本のお正月文化を伝えてみてくださいね。