あたたかくなってきて外遊びが楽しくなってくると、気になるのはお天気ですよね。
遠足や旅行の前に、子供といっしょにてるてる坊主を作るという人も多いはず。
そんな身近なてるてる坊主ですが、由来や上手な吊るし方を知らない人も多いのではないでしょうか?てるてる坊主の歌にはじつは怖いエピソードも…。
ここでは作り方をはじめ、てるてる坊主にまつわるさまざまなお話を紹介します!
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てるてる坊主の由来は?
晴れを願って軒先に飾るてるてる坊主ですが、どうしてそのような習慣が生まれたのでしょう?
てるてる坊主は、江戸時代に中国から伝わってきた「掃晴娘(さおちんにゃん)」が由来であるといわれています。掃晴娘とは、降り続く雨に苦しむ人々を救うために雨の神様である龍王の妃になり、天に上った晴娘(ちんにゃん)という女性をかたどって紙や布で作られた人形のこと。
日本に入ってきて娘ではなく坊主に名前を変えたのは、日本では天気を司るとされていたのが僧侶や修験者だったからという説や、てるてる坊主の丸い頭が僧侶に見えたから、など諸説あります。
てるてる坊主を作ってみよう!
普段何気なく作っているてるてる坊主ですが、色々な素材で作れれば雨続きの毎日でも楽しい工作が楽しめますよ。
「テッシュ」のてるてる坊主の作り方
まずは一番オーソドックスなティッシュでの作り方をご紹介します!どの家庭にもあるので、手軽に作れますね。 用意するものは、以下の通りです。
- ティッシュ3枚
- 好きな色のペン
- 輪ゴム
- マスキングテープ
- 紐
完成です!おうちの好きな所に飾ってあげましょう♬
「折り紙」てるてる坊主の折り方
次は折り紙1枚で作れる簡単なてるてる坊主の作り方です。
折り紙を半分に切って、頭と身体をそれぞれ折ります。テープで留めて顔を書いてあげれば完成!
折り紙の色や柄を変えれば、簡単にレパートリー豊かなてるてる坊主を作れますよ♪
「ガーゼ・布」てるてる坊主の作り方
こちらは、余った端切れやガーゼで作れるアイデアです。
ガーゼをマスキングテープで縁取り、中にはふわふわの綿を詰めて首にリボンを巻いてあげれば、おしゃれなてるてる坊主の完成!
おうちにお気に入りのマスキングテープがたくさんあるという人はぜひ世界にひとつのてるてる坊主を作ってみてくださいね。
「画用紙」てるてる坊主の作り方
その他にも、てるてる坊主の全身を画用紙に描いて切り取れば、立体的でなくともかわいいてるてる坊主が簡単に作れますよ♬
首の部分だけ100円ショップでも売っている手芸用のリボンなどを付けてあげれば、個性的に仕上げることもできますね。
「ひっくり返らない」てるてる坊主のコツ
てるてる坊主を作っていざ吊るそうと思うと、頭がうまく上で固定されずにひっくり返ってしまうことはないでしょうか?
首の部分から吊ってしまうと頭が重いため、ひっくり返りやすくなってしまいます。きちんと頭が上になるように吊るすポイントは、頭のてっぺんに糸をつけてぶらさげたり、顔の裏側に吊るすひもをテープで留めること!
首の部分を固定した紐でそのまま吊るしたい場合も、頭の後ろ側で一度固定してあげるとひっくり返りにくいので試してみてくださいね。
てるてる坊主には「やってはいけない」ことがある?
ここまでてるてる坊主の由来や作り方についてご紹介してきましたが、じつはてるてる坊主にはやってはいけないタブーが存在するのをご存じでしょうか?
顔を書いてはいけないって本当?
てるてる坊主の顔は、じつは飾るときには書かないのが正解のようです!
本来のっぺらぼうで吊るしておき、晴れてほしいという願いが叶ったら顔を書き入れます。顔を書き入れるのは、願いを聞き届けてくれたてるてる坊主への感謝の気持ちという意味合いがあるのかもしれません。そのため顔を飾るときにすでに書いてしまうと、願掛けの順序が逆になり雨が降るという話も…。
とはいえ、かわいく飾りたいときには顔を書いてしまいたくなるもの。工作としてもてるてる坊主を楽しみたい!というときには、そこまで深く気にしなくてOKでしょう。
逆さまに吊るしてはいけないって本当?
てるてる坊主は晴れにしてほしいときに吊るすものですが、逆さまに吊るすと逆効果になってしまいます!
逆さに吊るしたてるてる坊主は「ふれふれ坊主」や「るてるて坊主」「あめあめ坊主」などと名前を変えて、雨乞いの人形になってしまうのだとか。 ちなみに雨乞い用のてるてる坊主にするには、てるてる坊主を黒くしたり、スカート部分に切り込みを入れるという方法もあるそうですよ。
たまには雨が降ってほしいときもあるかもしれませんが、吊り方を間違えてうっかりひっくり返っていた…ということではせっかくのてるてる坊主も台無しです。紹介した方法で上手に吊るしてくださいね♬
てるてる坊主の処分方法
てるてる坊主は晴れた時と晴れなかった時で処分の方法が変わります。
願いが叶って晴れた時には、てるてる坊主の歌に「甘いお酒をたんと飲ませましょ」とあるように、かつてはお酒を飲ませて川に流したり、燃やしたりして処分していたようです。
しかし現代ではどちらの方法も難しいので、燃やすごみに出すのが無難です。感謝を込めて、ゴミとは別に小さな箱を用意してそこに入れて処分するのも良さそうですね。気になるようでしたら神社などでお焚き上げしてもらう方法もあります。
晴れなかった場合ですが、歌では「首をチョン切って」処分するとあります。しかしそれではせっかく作ったてるてる坊主がかわいそう…。顔を書いていなければ顔は書かずに、そのまま燃えるゴミとして処分しましょう。
本当は怖い?てるてる坊主の歌に隠された秘密とは
てるてる坊主の歌を一度は耳にしたことがあると思いますが、よくよく聞くと本当は怖い歌詞であることに気付きます。
1番
てるてる坊主 てる坊主 あした天気にしておくれ
いつかの夢の空のよに 晴れたら金の鈴あげよ
2番
てるてる坊主 てる坊主 あした天気にしておくれ
わたしの願いを聞いたなら あまいお酒をたんと飲ましょ
3番
てるてる坊主 てる坊主 あした天気にしておくれ
それでも曇って泣いてたら そなたの首をチョンと切るぞ
処分方法でも触れたように、3番の歌詞を見ると、雨が降ったら「そなたの首をチョンと切るぞ」とあります…!
童謡にも関わらず、どうしてこんな極端な歌詞となっているのでしょうか?
こちらの歌詞の由来と言われているのが、昔お経を唱えると「必ず翌日晴れる」と言われたお坊さんのお話。
降り続く雨に困っていた殿様が、そのお坊さんの話を聞きつけ雨を止ませるように命じました。お坊さんは「必ず晴れるでしょう」と言ってお経を唱えましたが、翌日からも雨が止むことはありません。
怒った殿様はそのお坊さんの首を刎ね、その頭を白い布に包んで軒下に吊るしたところ、翌日は晴天に恵まれたというお話です。
この布に包まれた頭が日本のてるてる坊主のルーツとされる説もありますが、それにしてもてるてる坊主の頭の中身が意外と恐ろしいことに驚きを隠せません…。
子供には特有の残酷な一面がありますが、てるてる坊主の童謡の歌詞にもそのような子供心の一端を反映させているのかもしれませんね。
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雨の季節にはぐっと身近な存在になる、てるてる坊主。ティッシュで作る方法がポピュラーですが、余った布などさまざまな素材で作れば、立派な工作としても楽しめますね。
さらにてるてる坊主の由来や歌の秘密など、意外と知らないことも多かったのではないでしょうか?
読み聞かせ感覚で、てるてる坊主のお話を教えながらてるてる坊主を作れば、より興味深い時間にしてあげられるかもしれませんね。
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