絵本はどの年代の子供を持つママ・パパにとっても、子育ての心強い味方。絵本は親子のコミュニケーションや知育の面でも、重要な役割を持っています。
しかし子供は年齢によって、何を「面白い」と感じるかは変わっていくので、絵本選びについて悩んでしまうママ・パパも多いのではないでしょうか?
そこで今回は、保育園勤務経験のあるライター砂糖さおりと、保育士資格を持つ編集部・Oがセレクトした絵本を、年齢別にご紹介します。
この記事が、子供にとってお気に入りの絵本との出会いにつながりますように!
※この記事はPRを含みます。
子供にとって「面白い」絵本は年齢によって変わる
子供にとって「面白い」絵本とはどのようなものでしょうか?声を上げて「笑える」絵本ももちろん子供にとって面白いですが、年齢によっても子供の面白いの基準は変わります。
0~1歳ごろの面白い絵本
0~1歳児にとって、言葉の意味を理解するのは難しいですが、イラストは楽しめます。特にまだ視力が十分に発達していない乳児の場合、モノトーンや赤色といったはっきりとした色使いのイラストに注目しやすいため、はっきりとした色使いの絵本を選んであげましょう。
また「ちゃぷちゃぷ」「ガチャガチャ」といった擬音語で言葉のリズムや、中開きなど絵本の仕掛けを楽しむのもおすすめです。
2~3歳ころの面白い絵本
2~3歳児になると、身の回りのことや自分の好みに興味が湧き始め、シンプルなストーリーであれば理解できるようになってきます。ごはんやお風呂、遊びなど生活を描いた絵本や、乗り物など子供が好きなものを題材にした絵本を選んであげましょう。
4~5歳ころの面白い絵本
4~5歳児では語彙がどんどん増えて、好奇心もさらに旺盛になっていきます。子供の「なぜ?」に応えられるような、言葉や数字を学べる絵本や日常の疑問を題材にした絵本を選びましょう。また想像力が成長してくる時期でもあるので、絵本の登場人物に感情移入できるようなストーリー性のある絵本もおすすめです。
6歳ごろの面白い絵本
6歳くらいになると、自分で絵本を読みたいと思い始める子供もでてきます。個人差はありますが、絵だけでなく文字から想像できるような本も楽しめるようになってくること。「この次はどうなるのだろう?」とわくわくしてページをめくる子供も増えてきますので、ストーリーが楽しめる本や、小学校に上がる準備として社会生活のマナー、科学的な現象が学べる絵本も面白いでしょう。
【0~1歳向け】赤ちゃんが笑う・喜ぶ面白い絵本5選
まず始めに言葉の分からない赤ちゃんに人気の面白い絵本をご紹介します。
1.じゃあじゃあびりびり
作・まついのりこ/偕成社
初めての絵本「ブックスタート」にもよく選ばれるロングセラー絵本。「ぶーぶー」や「じゃあじゃあ」など、赤ちゃんの好むオノマトペがたくさん出てきます。
シンプルでカラフルなイラストにひかれる赤ちゃんが多いようです。本も小ぶりで角が丸くなっており、赤ちゃんに持たせたりなめたりしても安心な設計です。
2.しましまぐるぐる
イラスト・かしわらあきお/学研プラス
赤ちゃんは黒、白、赤が見えやすく、反応しやすいとされているのを知っていますか?
「しましまぐるぐる」は黒を中心としたイラストを使って、2か月の赤ちゃんから楽しむことができるように作られています。
大人が見ると目が回りそうなほどはっきりとしたイラストを、赤ちゃんは食い入るように見つめて楽しんでくれますよ!
3.もいもい
作・市原淳/監修・開一夫/ディスカヴァー・トゥエンティワン
赤ちゃんの研究をしている「東京大学あかちゃんラボ」の開一夫教授が監修した面白い絵本。「もいもい」という言葉のやり取りで話が進んでいき、何とも言えない不思議なイラストも印象的な絵本です。なんと製作段階で赤ちゃんが審査員として参加して作られたそう!
赤ちゃんの「面白い」は不思議!と感じさせられる本ですが、大人も読んでいると自然にもいもいの世界へ入っていけるのだとか♪
4.もぐもぐ
作・La ZOO/監修・Sassy(DADWAY )/角川書店
鮮やかな色の野菜や果物がたくさん登場し、赤ちゃんがイラストを目いっぱい楽しむことができます。「もぐもぐ」「じゅわじゅわわー」と言ったオノマトペで、赤ちゃんと声を出してやり取りできるのもうれしいですね♪
「おいしい」「食べる」を伝えられるので、赤ちゃんの離乳食デビューもサポートしてくれますよ!
5.だるまさんが
作・かがくいひろし/ブロンズ新社
淡いタッチのイラストながら、高い人気を誇る「だるまさん」シリーズの第一作。「だ・る・ま・さ・ん・が…」のリズムで繰り返されるストーリーは分かりやすく、繰り返し読んであげることで赤ちゃんが思わず笑顔になりますよ♪
保育園でも必ずと言っていいほど読み聞かせする名作絵本です。気に入ったら、同じシリーズの『だるまさんの』や『だるまさんと』もチェックしてみて!
【2~3歳向け】興味や好奇心を刺激する面白い絵本7選
おしゃべりや自己主張がどんどん増えて、いろんなことに興味が芽生え始める2~3歳児。ちょっとしたストーリーやオチが楽しめる面白い絵本を紹介します!
1.へんしんトンネル
作・あきやまただし/金の星社
「はなかっぱ」でおなじみのあきやまただしさんの大人気絵本。不思議なトンネルをくぐると、さまざまなものに変身してトンネルから出てくるというストーリーです。
「かっぱ」がトンネルをくぐると「ぱかっぱかっ」と馬に変身して出てくるなど、言葉遊びが楽しめます! ページをめくって、次は何になるのかな?とワクワクしながら読めそうですね♪
2.やさいさん
作・tupera tupera/ 学研プラス
にんじんをはじめとした、さまざまな野菜がユーモアたっぷりのイラストで描かれ、中開きを開くと野菜が出てくるしかけといっしょに楽しめます。
野菜の葉っぱの形がリアルに描かれているので、普段身近な野菜の、あまり目にしない形を見られるのも面白いですね!
Eテレの「ノージーのひらめき工房」のアートディレクションも務めるアートユニット・tupera tupera(ツペラツペラ)さんの作品です。
3.きんぎょがにげた
作・五味太郎/福音館書店
絵本作家の巨匠・五味太郎さんのさがしもの絵本です。金魚が鉢から飛び出して、部屋のあちこちを逃げ回ります。ページをめくるたびに上手に隠れる金魚を、子供は夢中になって探してくれますよ♪
動き回りたい年頃で、落ち着いて絵本を読んでくれないという子供でも、さがしもの絵本であれば熱心に楽しめそうですね。
4.100かいだてのいえ
作・いわいとしお/偕成社
縦長の装丁が印象的な絵本。トチくんは、100かいだての家のてっぺんに住む人から「あそびにきてね」という手紙をもらい、さっそくてっぺんを目指して家を登ります。
フロアごとに違う住人や住人に合わせたインテリアなど、何度見ても飽きない内容で「園や図書館で気に入って、自宅にも購入した」という親子も多いのでは?イラストやストーリーの楽しさはもちろん、自然に100までの数も覚えられるのもうれしい! 『ちか100かいだてのいえ』や『うみの100かいだてのいえ』など、シリーズも豊富です。
5.おいしいおと
文・三宮麻由子/絵・ふくしまあきえ/福音館書店
子供も大人も楽しみな食事。おいしい食べ物を口に入れて噛んだときの音に注目したのが、この絵本です。春巻きは「カコッ ホッ カル カル カル…」、ほうれん草は「ズック ズック…」など独特の表現でおいしさを表現しています。
読んだあとは食事がますます楽しみになる、好き嫌いが多い子やイヤイヤ期の子供にもおすすめの1冊です。
6.おばけのてんぷら
作・せなけいこ/ポプラ社
タイトルだけでも興味をそそられる『おばけのてんぷら』。なんと初版は1976年の超ロングセラー絵本です。てんぷらを揚げていたうさこの元に、いい匂いにつられておばけがやってきて…。
ストーリーは淡々と進みますが、ハラハラドキドキの展開が!大人も「えっ!」と驚かされるまさに面白い絵本です。
7.あいうえお でんしゃ じてん
作・視覚デザイン研究所/視覚デザイン研究所
のりものえほんシリーズが人気の視覚デザイン研究所から発行された、ひらがなの本。五十音を日本各地の電車と線路で表していて、子供が線路をなぞりながら文字を学べます。
電車好きな子供なら、この本1冊で五十音を学んでしまいますよ♪出てくる電車や景色がどこのものかも描かれているので、大人も旅気分を味わえます。
【4~5歳向け】「知りたい!」にこたえる面白い絵本7選
段々と言葉にも興味を示し始め、身の回りの様々なことを知りたいと考える年齢です。そんな子供の好奇心に応えられる絵本を集めてみました。
1.こんとあき
作・林明子/福音館書店
あきとぬいぐるみのこんは、おばあちゃんに会うために二人で汽車に乗って出かけます。 途中で汽車の扉に挟まれたりと、ハラハラドキドキのハプニングに見舞われながら話は進みます。
シンプルながら魅力的なストーリーに、子供も感情移入しながら話を読み進めることができますよ。生きているように描かれているこんの姿は、子供たちが見ている世界を表しているようです。
2.スイミー
作・レオ=レオニ/訳・谷川俊太郎/好学社
『スイミー』は、小学校2年生の教科書にも採用されている珠玉のストーリー。 一人ぼっちの黒いさかな・スイミーは、ある日広い海の中で小さな魚たちに出会います。大きな魚に負けずに堂々と海を泳げるようになるために、スイミーが考えた意外な方法とは…!?
ストーリーの面白さはもちろんですが、「逆境も知恵を絞れば乗り越えられること」や「個性を活かすことの大切さ」を学べます。
3.からすのパンやさん
作・かこさとし/ 偕成社
からすの家族が力を合わせて売れないパン屋さんを盛り上げていきます。ストーリーもさることながら、見開きいっぱいに描かれたさまざまなパンのイラストに見入ってしまうすてきな絵本です。
ごっこ遊びも楽しくなってくる4〜5歳ごろのの子供にとっては、うってつけの1冊ではないでしょうか?
4.ねえ、おつきさまどうしてぼくについてくるの?
作・きむらゆういち/絵・やましたこうへい/教育画劇
園からの帰り道やお出かけの帰りに車の中から見る月。子供にとっては身近で不思議な存在です。
「車に乗って走っていても、ずっと月が追いかけてくる…」
そんな疑問をわかりやすく解決してくれる1冊。「科学」という未知の世界へ、はじめの一歩として踏み出しやすい知育絵本です。
5.みんなうんち
作・五味太郎/福音館書店
当たり前のことだけど、大人になるとちょっぴりタブーになる「うんち」の話を真正面からとらえた作品。ユーモアも交えながら、さまざまな動物のうんちを紹介しています。
最後の「いきものはたべるから、みんなうんちをするんだね」という一文は、大人も納得の一文。「うんち」でふざけ始めたら読んであげたい1冊です。
6.かさぶたくん
作・やぎゅうげんいちろう/福音館書店
子供にとって、とても身近な「かさぶた」をテーマにした絵本です。なぜ血が固まってかさぶたになるのか、なぜむしってはいけないのか…ユーモアを交えながら丁寧に解説してくれるので、大人も勉強になる1冊。
体のしくみに興味を持つ子も多い4〜5歳ごろにぜひ読んであげたいですね。
7.きょうはなんのひ
作・瀬田 貞二/絵・林明子 /福音館書店
お父さんとお母さんの記念日のお祝いをするために、まみこが家の中のさまざまな場所に手紙を隠します。最後にその手紙の印のついた文字を読んでいくと…?最後のお楽しみが待っているストーリーが面白く、何度も読みたくなります。 読んだあとにはまみこのまねをして、お手紙を書く子が続出します♪
【6歳〜向け】小学生にもウケる人気の面白い絵本4選
6歳くらいの年齢になると、自分で本を読んだり、ストーリーを理解して面白がることが出来るようになってくるでしょう。子供にとっても読み応えがあるような絵本をご紹介します。
ことばのこばこ
作・和田誠/瑞雲舎
しりとりや回文、かぞえうたなどの言葉遊びを、かわいいイラストといっしょに楽しめる絵本です。「さら」の上に皿の絵が描かれ、「さらさら」の上には小川…など言葉遊びを子供でも分かりやすいようにイラストが補ってくれています。
言葉への興味がどんどん増えてくる子供にとって、とても興味深いはず!
みどりいろのたね
作・たかどの ほうこ/絵・太田 大八 /福音館書店 えんどうまめの種とまぎれて、メロンあめもいっしょに埋められてしまうところから物語は始まります。土の中での豆とあめの会話などユーモラスなストーリーに、子供も一生懸命読んで笑ってくれること間違いなしです♪
本の見た目は「読み物感」が漂い少し難しそうに見えますが、一文が短くイラストもたっぷり。読み終えた達成感を味わうにはもってこいの絵本です。
みてよぴかぴかランドセル
作・あまんきみこ/絵・西巻茅子/ 福音館書店
小学校に上がりたての子にも、入学準備をしている子にもぴったりの1冊です。新しいランドセルを買ってもらったかこちゃんは、よもぎのはらに遊びに行き、動物たちといっしょに喜びます。
自分と同じ境遇の登場人物のストーリーを読むことで、自分が感じている様々な感情を上手に理解できるようになりそうですね。
たべることはつながること
作・パトリシア ローバー/絵・ホリー ケラー/訳・ほそやあおい、くらたたかし/福音館書店
食物連鎖について、やさしい文章とイラストで描かれた絵本です。「ライオンはなにを食べるの?」といった疑問から始まり、自分たちが毎日している食事についてより深く考えるきっかけになりそうです。
めちゃくちゃ笑える!爆笑必至の面白い絵本7選
最後に年齢問わず、子供が爆笑してしまえるような面白い絵本をご紹介します。様々な面白い絵本はありますが、単純に「笑って楽しみたい!」という時に必見です!
1.ぴっけやまのおならくらべ
作・かさい まり/絵・村上 康成
くらべっこが好きな山の動物たちは、ある日おならで競争を始めます。それぞれ一生懸命におならを披露する様子には、子供たちも声を上げて笑ってくれそうですね♪
「おなら」というどの年代の子供も大好きな題材なので、年齢問わずみんなで楽しめる絵本です。
2.ぜったいにおしちゃだめ?
絶対押しちゃだめなボタンと、不思議な生き物が描かれたこの絵本は、子供の好奇心を上手に刺激してきます。
押しちゃだめなのに、「押したらどうなるのかな?」と子供を誘惑してくる生き物たち。ついつい押してしまうと…次のページでとんでもない展開に! 親子で笑いながら、コミュニケーションが取れる愉快な絵本です。
3.パンどろぼう
作・柴田ケイコ/角川書店
ある日、パンどろぼうが見つけたのは「世界一おいしい森のパン屋」。さっそくぬすみに入りますが…。「え!そうくる!?」という意外な展開と、ユーモラスなイラストが面白い傑作。大人も子供も思わず笑ってしまうシュールな1冊です。『パンどろぼうvsにせパンどろぼう』など、シリーズ作品もぜひ!
4.もうぬげない
作・ヨシタケシンスケ/ブロンズ新社
大人気ヨシタケシンスケさんの絵本!服が脱げないままになって、どのくらい経っただろう…でもこのままでもどうにかなる気がする!
服を脱ごうとして脱げなくなってしまった子供の、忙しい心情の変化を描いた絵本ですが、おかしくて大人もいっしょに笑うこと間違いなしです。爆笑しても大丈夫な所で読んで、子供といっしょに盛り上がってくださいね! Amazon購入はこちら
5.コんガらガっちあっちこっちすすめ!の本
作・ユーフラテス/小学館
Eテレの人気番組・『ピタゴラスイッチ』のスタッフが制作した、しかけたっぷりの楽しい絵本です。しりとりやすごろくであっちこっちをいったりきたり!指で辿っていくので、小さい子供も参加して楽しめます。
選択肢が何パターンもあるので、1冊で長く楽しめるのもうれしいですね♪
6.ぶたのたね
作・佐々木マキ/絵本館
ぶたを食べたいおおかみが、ぶたのなる種を蒔いて育てます!そのストーリーも独特で面白いですが、おおかみのユーモアなキャラクターにも思わず笑ってしまいます。
足が遅くて、ぶたにも負けてしまうおおかみの様子に、気の毒に思いながらも子供といっしょに大笑いしてしまいますね!
7.もっちゃうもっちゃうもうもっちゃう
作・土屋富士夫/徳間書店
「おしっこがもれそう!」誰もが経験のあるシチュエーションをファンタジーに絡めた楽しい作品。デパートでおしっこがしたくなったひでくん、でもトイレは工事中!キリンにこうもり、ガイコツに妖怪がトイレを貸してくれますが…。
最後のまさかの「オチ」も子供の共感を呼びそうです♪
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子供にとっての「面白い」は年齢によっても変化していき、大人が選ぶとなると何にしたらよいか迷ってしまうことも多いでしょう。 子供の興味の移り変わりや心の変化にそっと寄り添える絵本を見つけて、心に残る体験にしてあげたいですね。
子供の心に響く面白い本も、みんなで笑いを共有できる面白い本も、きっと子供の大切な1冊になるはずです。
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