世界中の子供たちに愛される『きかんしゃトーマス』。その物語のほとんどは子供向けで、見ていて元気がもらえるものですが、じつは怖い話もあるってご存じですか?
もしかしたら子供の頃に見て、怖くてずっと覚えているというママ・パパもいるかもしれません。
『トーマス』のイメージが変わるかもしれない!?厳選した怖い話をご紹介しましょう。
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1.「トーマスのさいなん」
怖さ:★★★☆☆
収録:第1シーズン6話
この頃のトーマスの仕事は客車の入れ替え。客車を押すことに飽きてしまったトーマスは、毎日文句ばかり。
そんなトーマスを気の毒に思ったエドワードは、トーマスに自分の仕事と交換することを提案します。
エドワードの仕事は貨車を届けること。
初めて貨車を引くことが楽しみで仕方ないトーマスは、エドワードの「貨車たちは親しくない機関車にはいたずらをするから、気をつけて」という注意を聞き逃してしまいます。
次の日、興奮しているトーマスは貨車を連結するやいなや、貨車たちの準備が終わるのを待たずに出発。貨車たちの制止も聞かずに、走り続けます。
もちろん貨車たちはおもしろくありません。カンカンに怒った貨車たちは、丘を下るトーマスを後ろから思いっきり押しました。
トーマスは必死にブレーキをかけますが、停まるはずだった駅を通過し、待避線の方へ行ってしまいます。
ようやく止まったと思ったら、目の前にはトップハム・ハット卿が。「貨車について勉強せんといかん!」とお説教されてしまうのでした。
毎日同じことをしていれば、誰だって新しいことをしたくなるもの。
ただこのお話のトーマスのように、わがままを言ってばかりで、ほかの人の話をまったく聞かないとひどい目にあってしまいます。
しかしこのお話のほかにも、機関車が貨車に押されてトラブルに合うお話は多数ありますが、いずれも貨車たちが事故のことなどお構いなしに容赦なく押してくるのが怖いですね…。
2.「あなにおちたトーマス」
怖さ:★★★☆☆
収録:第1シーズン26話
1シーズン25話『ゴードンみぞにはまる』の続きのお話。 ある日トーマスが連絡駅にいると、足を引きずりながら貨物列車を引くゴードンがやってきました。
トーマスは「かび臭いようなにおいがする」と言って、ゴードンが先日転車駅から溝に落ちたことをからかいます。 アニーとクララベルがトーマスをたしなめますが、ゴードンがなにか言う前に笑いながら駅を飛び出していくトーマス。その後トーマスは貨車を引くために、鉱山へ向かいます。
鉱山には昔掘られた地下トンネルがあり、その上は地盤が弱いため、「危険!立ち入り禁止!」という看板が出ていました。常々この看板の先に行ってみたいと思っていたトーマスは、助手がポイントを切り替えに行った隙に、看板の先の引き込み線に侵入! トーマスの重みに耐えきれなかった地盤は崩れて穴が開き、トーマスは落っこちてしまいました。
地盤が弱く、クレーン車が入れないので、ゴードンがトーマスを引き上げることに。ゴードンを散々からかった後だったので、気まずくてゴードンに会いたくないトーマス。 そんな折、ゴードンは愉快そうに笑いながらも全速力で鉱山にやってきて、トーマスを助け出してくれました。からかったことを謝るトーマスを、ゴードンは豪快に笑いながら許します。 2台はこれからは仲良く助け合うことを約束し、連結して機関庫に帰っていったのでした。
じつはこのお話、1892年にイギリスで起こった陥没事故が元になっているのだそう。
穴に落ちて動けなくなり、ポロポロ泣きながら助けを求めるトーマスがかわいそう…(自業自得なんですが、、)。トーマスにひどくからかわれたにもかかわらず、颯爽と現れてトーマスを助け出すゴードンのこの包容力。かっこいい!!2台の友情を語るエピソードとして、人気の高いお話です。
3.「でてこいヘンリー」
怖さ:★★★★☆
収録:第1シーズン3話
ヘンリーは自慢の緑のボディを汚す雨が大嫌い。ある雨の日、長い列車を引っ張ってトンネルに入ると、それっきり出てこなくなってしまいました。 機関士や車掌がどれだけ笛を鳴らし、旗を振っても、ヘンリーはびくともしません。
ついにトップハム・ハット卿がやってきて、ヘンリーを力づくで引っ張り出すよう命令します。押しても引いても、ピクリとも動かないヘンリー。 やがて雨は止みましたが、ヘンリーは「きっとまたすぐ降る」と言って、トンネルに入ったまま。
しびれを切らしたハット卿は、ヘンリーに「好きなようにするんだな!」と言うと、ヘンリーの前に敷いてあったレールを取り去り、ほかの機関車がぶつからないようレンガで壁をこしらえました。
ヘンリーは目の前を過ぎる機関車たちを眺めることしかできません。自慢のボディを見せることができず、「つまらない」とぼやくヘンリー。 やがてボイラーの火もすっかり消えてしまい、通り過ぎていくほかの機関車たちが彼をからかっても、返事をすることすらできなくなってしまいました。自慢のボディもトンネルの煤(すす)や泥ですっかり真っ黒。ヘンリーはいつになったら、トンネルから出られるのでしょうか…。
ヘンリーが初めて主役になったお話。長編でリメイクされたり、テーマパークで再現されたりと、シリーズの中でも有名なお話の1つです。あまりにも言うことを聞かないヘンリーがトンネルに閉じ込められるという衝撃的な展開に、筆者も子供ながらに「そこまでする!?」と思いました。
とはいえ、列車に乗っている乗客のこともお構いなしに、「汚れたくない」という理由で動かなくなってしまうヘンリーはやっぱり自分勝手ですね…。 どんどん元気がなくなっていくヘンリーの表情に悲しくなってしまうお話です。
4.「おおきなきかんしゃとてんしゃだい」
怖さ:★★★★☆
収録:第1シーズン15話
トーマスが支線の仕事に行ってしまったので、ヘンリーとゴードンは自分で客車を集めてこなければなりません。 文句を言うヘンリー、ゴードン、そしてジェームスを、キツネ色の客車が「仕事嫌いの怠け者」と言って笑います。
ゴードンやヘンリーのような炭水車(水や燃料を載せた車両)の付いた大型機関車をバックで走らせるのはとても危険。 そのため大きな駅では大型機関車が安全に方向転換できるように、線路の両端に転車台があるのですが、そのような事情を知らず、大型機関車は偉いから特別扱いされるのだと勘違いしているゴードンは、自分たちに入れ替え作業や客車集めをさせたトップハム・ハット卿に対して文句ばかり。 ブツブツ言いながら転車台に向かいます。
転車台は海の近くにあるため、風が強く当たり、正しく乗らないとバランスを崩してしまい、方向転換ができません。この日はあいにく風が強く、おまけにゴードンはご機嫌ななめ。 なかなかうまくいかず、野次馬の子供たちにまでからかわれてしまいます。その様子を眺めていたジェームスも大笑い。
ゴードンは悔しくなって、ジェームスに「用心しろよ!お前も失敗するぞ!」と声をかけます。ジェームスは「失敗なんてするもんか!」と意気揚々と転車台に乗りますが、風に煽られてクルクル回り始めてしまいました。一部始終を見ていたゴードンは大笑い。かわいそうなジェームスは、言葉もなくふらふらしながら機関庫に引き上げていきました…。
その夜、ゴードン、ヘンリー、ジェームスは集まって相談。自分たちを不遇な目に合わせるトップハム・ハット卿に、なんとか抗議したいとある計画を打ち出しますが…。
今回は大型機関車たちのお話。この後、16話『きかんこのもめごと』に続きます。転車台で猛スピードで回るジェームスのぐるぐる回る目が、不穏なBGMと相まってなんとも気味が悪いお話です(ジェームスは気の毒なのですが…)。 具合が悪くなったジェームスの顔が若干緑がかっているのが、芸が細かい!
5.「きたないきかんしゃ」
怖さ:★★★★☆
怖さ:第1シリーズ23話
古びていて、ペンキを塗り替える必要があるトビーとヘンリエッタ。ジェームスはそんな彼らを見て、「うわー汚い!」と失礼なことを言います。 怒るトビーを尻目に、ジェームスは各駅停車の貨物を運びに行きます。
駅に停まるたび、増えていく貨車にジェームスはげんなり。最初は大人しかった貨車たちですが、イライラしたジェームスが意地悪をしてぶつけるので、仕返しを決意。ジェームスが丘を下ろうとしたとき、貨車たちが思いっきり後ろから押したのです!すごい勢いで、丘を下っていくジェームス。 駅を通り過ぎて、タール運搬車に突っ込み、全身が真っ黒に汚れてしまいました。
パーシーとトビーが助けに来てくれましたが、ジェームスの発言に怒っているトビーは「ジェームスはこんなに汚くない」と嫌味を言います。 ジェームスは悔しくて聞こえないふり。なんとか駅に戻ると、駆けつけたトップハム・ハット卿からお説教です。
その後ジェームスがタールを落としてもらっている一方で、トビーとヘンリエッタはペンキを塗り替えてもらうことに。 トビーは相棒のヘンリエッタもきれいにしてもらえると聞いて大喜び!きれいになったトビーが走っていくのを、ジェームスは眺めていることしかできませんでした。
「因果応報」という言葉がぴったり当てはまるお話。だれかに嫌なことをすると、見事に自分に返ってくるんですよね…。 ジェームスはピカピカの赤いボディを誇りに思っているので、かなり屈辱だったことでしょう。ジェームスが猛スピードでタール運搬車に突っ込んでいく様は、なかなかスリリング。事故の衝撃もさることながら、タールを浴びて呆然としているジェームスに飄々と話しかけるトビーの、普段とのギャップが怖いお話です。
6.「ゴードンみぞにハマる」
怖さ:★★★★☆
収録:第1シーズン25話
ある日ゴードンは非番のため、待避線で休んでいました。「俺のように立派な機関車はまったく疲れる。それらしく立派にふるまわなきゃいかんからな」と1人で偉ぶっていたところを、ヘンリーとパーシーにからかわれます。
過去の失態をネタにされ、イライラするゴードン。2台がいなくなり再び眠っていると、機関士が「臨時列車を引くことになった」と起こしにきました。 それが貨車だとわかり、さらに機嫌を悪くするゴードン。 その日はヘンリーが急行を引いていたのでなおさらです。
イライラが収まらないゴードンはやけになり、転車台がひっかかって動かなくなるようわざとゆっくり前進しました。 すると途中で止まらなくなってしまい、そのまま汚い溝の中にズルズルと落ちてしまったのです!
報告を受けたトップハム・ハット卿は、「臨時列車はエドワードに任せる。ゴードンは後で引っ張り出すから放っておけ」とカンカン。 しばらくすると、放置されたゴードンの周りに野次馬の子供たちが集まってきて、「まぬけなゴードン落っこちた♪」と歌いながらからかいます。
さすがのゴードンもすっかり意気消沈。夜になってようやく救助隊が到着し、ゴードンはゆっくり這うようにして機関庫に帰っていきました。
ゴードンが初めて脱線したお話。こちらは1958年にロンドン近郊で起きた脱線事故がモデルになっているのだとか。 止まらなくなったゴードンが、煙を出しながらずぶずぶと溝に沈んでいく姿が恐怖をあおります。 その後ゴードンは機関士から「バカなゴードンめ」とぼやかれたり、野次馬の子供たちから「まぬけ♪」と歌われたり…。自業自得なんですが、見ているこちらがつらくなりますね…。
7.「まんげつのよるのできごと」
怖さ:★★★★☆
収録:第5シーズン24話
退屈を持て余した貨車の暴走で、貨車をドブ川に落としてしまったピーター・サム。 失態に気を落とす彼に、ダンカンは「貨車たちはちゃんと繋がなかったお前を憎んでいるんだろうなあ!きっと化けて脅かしに来るぞ!」とからかいます。
横で聞いていたラスティーは憤慨して、満月の夜に鉄橋で起こった怖い話を語ります。 本当は怖かったけれど、平気なふりをして笑いながら去っていくダンカン。 まったく反省の色が見えない彼をこらしめるために、ピーター・サムの機関士とダンカンの機関士はあるいたずらを決行することにしました。
ある日、貨車を引っ張っていたダンカンは、機関士の指示で例の鉄橋に誘導されます。だんだん日が沈むにつれ、ラスティーが語った怖い話を思い出し、「早く帰ろう」とせがむダンカン。 しかし機関士は聞いてくれません。夜になると満月がのぼり、鉄橋には霧が立ちこめてきました。
怖くなってきたダンカンが汽笛を鳴らしていると、前方に光の集まりが見えます。じつはそれは夜光虫だったのですが、ダンカンには機関車に見え、パニック。
そのタイミングで、機関士がダンカンに見つからないように谷底に岩を投げ落としました。ドボン!という大きな音に、ダンカンのパニックは頂点に。大慌てで機関庫に退散すると、目をぎゅっとつむってしまいました。
機関士が「ダンカン、怖いのかい?」とからかうと、ダンカンは目をつむったまま「まさか!」と強がります。その後、そっと目を開けて機関士がそこにいることを確認し、安堵するダンカンでした。
シリーズの中でも「トラウマエピソード」として名高いお話。大きな満月に浮かびあげる古い鉄橋とダンカンの影はたしかに不気味です。
BGMも不穏で明らかに何かが起こりそうな雰囲気。怖がりじゃなくても、あんなところに連れ込まれて、しかもなかなか返してもらえないとなればパニックにもなります。 ただ、最後に機関庫に戻って、目をぎゅっとつむっているダンカンの表情がかわいくて、憎めません(笑)。
8.「フライング・キッパー」
怖さ:★★★★★
収録:第1シリーズ19話
ある冬の夜、ヘンリーは機関士から鮮魚貨物列車「フライング・キッパー」を引っ張ることになったことを聞きます。 この仕事をうまくこなせれば、ずっとやりたいと思っていた急行の仕事を任せてもらえるかもしれないということを知り、意気込むヘンリー。
あくる朝、港に着いたヘンリーはフライング・キッパーを連結し、出発。列車は順調に運行していました。高架線を通り過ぎ、まもなく遠くの信号が黄色に光っているのが見えたので機関士は止まろうとしましたが、手前の信号は何も点いていません。
機関士は目視確認で安全と判断し、そのまま進みました。
しかしじつは雪のせいでポイントが凍結し、信号が点いていなかかったのです! しかも直前の列車が待避線に進んだ後の状態で凍結したため、ポイントが本線に切り替わっておらず、ヘンリーはそのまま待避線に進んでしまいます。
その頃待避線では、貨物列車がキッパーが通過するのを待っていました。 「そろそろキッパーが来る頃だから、準備をしなくては」と機関士たちが外に出ると、そこに全速力で走るヘンリーが!
猛スピードのヘンリーにぶつかられた貨物列車はバラバラに吹き飛び、ヘンリーは横転して脱線する大事故に。幸いにも、機関士たちは衝突寸前に車外に飛び出したためけが人はゼロ。 すっかり気落ちしたヘンリーは、救助隊とともにやってきたトップハム・ハット卿になだめられ修理工場に送られたのでした。
復帰以降、ヘンリーは念願かなってたびたび急行を引っ張ることに! ゴードンがやきもちをやくほど、調子よく走っているのでした。
シリーズ初の衝突事故を描いたお話で、それまでの機関車たちのほのぼのとした日常からは想像できない悲惨な事態が起こってしまいます。 リアルタイムで見ていた子供たちには、かなりの衝撃だったのではないでしょうか…!
待避線でのんびり待機していた貨物列車の機関助手の「こりゃあうまいココアだぜぇ!!」というセリフは、いわゆる「フラグ」としてネット界隈でも有名です。
ちなみにこれ以降のエピソードでもフライング・キッパーは登場していますが、どういうわけかほぼ毎回大規模なトラブルに見舞われ、目的地に到達したことがありません。 しかもほとんどヘンリーがキッパーを牽引しているという…。
9.「トーマスとパーシーとせきたん」
怖さ:★★★★★
収録:第2シーズン1話
パーシーとトビーに自分の青いボディを自慢するトーマス。しかしパーシーとトビーが「自分の色が一番好き」と話すと、「わかってるよ!でもとにかく青い色は役に立つ機関車の色なんだ!」と怒りだしてしまいました。
しばらくしてトーマスが休んでいると、パーシーが貨車に石炭を積むためにやってきました。トーマスが貨車たちをからかうと、怒った貨車たちがパーシーにぶつかり、積んでいた石炭がトーマスの上に落ちてきました! 石炭の粉で、トーマスの青いボディはすっかり真っ黒。
パーシーは笑いが止まりません。「パーシーがわざとやった」と怒り心頭のトーマス。 夜になっても、2台は機関庫でずっとけんかをしていました。
次の日、クタクタになりながら重い牽引車を引いているパーシーを見つけたトーマス。パーシーが水を飲もうと給水タンクに近づいたところ、車止めが壊れ、パーシーの車輪が石炭に埋もれてしまいました。パニックになるパーシー。 一部始終を見ていたトーマスは、「パーシーもいい経験になっただろう」と笑いながら、自分の仕事に戻りました。
その夜、トーマスとパーシーは石炭のトラブルにあった者同士、仲直り。「2人とももっと石炭に気をつけなくちゃね!」と笑い合ったのでした。
トーマスが初めてパーシーやトビーと会話をするお話。この頃のパーシーは、先輩であるトーマスに割と失礼な態度をとっています。 しかし先に自分が笑われたからといって、動けなくなったパーシーを見て笑いながら去っていくトーマスは怖い…。この後ちゃんと仲直りできているのが正直不思議です(笑)。
10.「トードのめいあん」
怖さ:★★★★★
収録:第4シーズン5話
貨車たちのいたずらで転車台から落ち、けがをしてしまったオリバー。 無事に修理されて帰ってきましたが、スクラフィーを筆頭にいじわるな貨車たちにからかわれ、自信を取り戻せずにいます。
オリバーと旧知の仲であるブレーキ車のトードは、そんなオリバーのためにひと肌脱ぐことを決意。 とある作戦をオリバーに提案します。
オリバーが貨車を引く仕事を任された日。スクラフィーがいつものように、ほかの貨車たちに「一歩も動くな」と命令し、オリバーを困らせようとします。
しかしオリバーはまったく怯みません。トードの指示に従い、動かないよう踏ん張るスクラフィーを思いっきり引っ張りました! オリバーの強すぎる力に、古くなっていたスクラフィーは大破。バラバラになってしまいました…。
その後、オリバーは手が足りない時だけ貨車の仕事に関わるようになりましたが、オリバーが来ると、いたずら貨車たちは「あいつをからかうと二度と元の姿に戻れない」と言って怖がっているのでした。
普段優しいオリバーがスクラフィーに仕返しをして、バラバラにしてしまうという衝撃的なエピソード。スクラフィーの横板が外れて、乗せていた石が流れ出していくシーンはなかなか残酷です…。
オリバーの横で指示をだしているトードの喋り方もねっとりしていて悪事をそそのかすようで(元々そういう喋り方なんですが)恐怖をあおってくるんですよね…!
11.「ガミガミじいさん」
怖さ:★★★★★
収録:第4シーズン9話
凍りつくような風が吹きつける冬の夜、眠れない機関車たちに、トーマスが機関士から聞いたある昔話を語ります。
それは昔々、ある鉄道で働いていた3台の小さな機関車のお話。彼らの名前は、デューク、スチュアート、そしてファルコン。 デュークは一番年寄りで、礼儀に大変厳しい機関車でした。ソドー島の公爵閣下に最大の敬意を払い、何かあるとすぐ「閣下に申し訳ないことだ」と繰り返す彼を、スチュアートとファルコンは「ガミガミじいさん」と呼んでいました。
そんな若い彼らの将来を心配するデュークは、昔荒っぽい走りをして脱線ばかりしていた「スマジャー」という機関車が、支配人に発電機に変えられてしまった話をしました。 その話を聞いてからスチュアートとファルコンは考えを改め、本当に役に立つ機関車になり、3台は仲良く幸せに暮らしていました。
しかし丘にある炭鉱が閉鎖され、鉄道も閉鎖することに。スチュアートとファルコンは乗客に買われることになりました。 年老いたデュークを誰も欲しがりません。スチュアートとファルコンは「いつかいい線路を見つけて、また一緒に暮らそう」とデュークを励ましますが、デュークはひとり機関庫に取り残され、忘れ去られてしまいました…。
高山鉄道の機関車たちにまつわるお話。おじいちゃん機関車であるデュークがひとり取り残されるという悲しい終わり方をするお話ですが(ちゃんと続きがあります)、このお話のトラウマは発電機に変えられてしまったスマジャーという機関車のエピソード。
機関車時代、豪快に笑いながら走り回っていたスマジャーは、もう笑うこともなく発電機として今も機関庫にいるというのです…。想像するだけでホラーですよね。スチュアートとファルコンがこの話を聞いた後、言うことを聞くようになったのもうなずけます。
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『トーマス』シリーズの怖いお話を集めてみました。「怖い」といわれるお話は人形劇時代に多いのですが、目がぐるぐる動き、表情があまり変わらない人形のキャラクターたちがより恐怖を呼び起こすのかもしれません。
筆者自身もCGのトーマスに慣れた今、久しぶりに人形劇時代のトーマスを見ると、ちょっと「怖い」と思ってしまうことがあります…。
とはいえそんな怖いエピソードも家族で見ると、いろいろ発見があっておもしろいものです。お休みの日には、家族でいつもとちょっと違う『トーマス』を楽しんでみてはいかがでしょう?