こんにちは、ごっこランドTimesライターのshimamuです。
「不思議の国のアリス」を子供の頃読んでいたというママ・パパもいるでしょう。あらためてどのような物語か聞かれると、わからない人も多いのでは。
そこで、「不思議の国のアリス」の簡単なあらすじや教訓、原作が怖いといわれる理由や症候群についてなどをまとめてみました。ディズニー映画との違いも解説しています。
『不思議の国のアリス』の原作者は?
「不思議の国のアリス」の原作者は、イギリスに住むルイス・キャロル(本名はチャールズ・ラトウィッジ・ドジソン)という数学者です。
1862年にキャロルはアリス・リデルという少女と姉妹を連れて、ピクニックに参加しました。キャロルは彼女たちに「不思議の国のアリス」の元となる物語を語って聞かせます。
アリス・リデルは物語のおもしろさに感激し、キャロルに物語を完成させるようお願いしました。キャロルはその後、アリスへのプレゼントとして物語を書き進め、1865年に「不思議の国のアリス」が出版されたのです。
『不思議の国のアリス』の登場人物
イギリスに住む、好奇心旺盛な女の子 | |
大きな懐中時計を持つ、眼鏡をかけた白いウサギ。 | |
体全体を自由に消せる、縞模様でいたずら好きの猫。 | |
いじわるで怒りっぽい女王。トランプ兵を従えている。 | |
不思議なお茶会を開く、「いかれ帽子屋」。 | |
マッドハッターとともにお茶会を開いているウサギ。 | |
お茶会メンバー。常に眠そうにしている。 |
「不思議の国のアリス」の有名なキャラクターを一覧にしました。主人公のアリスや白ウサギ、チェシャ猫など個性的なキャラクターがそろっていますよ。
人気の「ハンプティダンプティ」は「不思議の国のアリス」のキャラクターではなく、派生作品である「鏡の国のアリス」に出てきます。
『不思議の国のアリス』のあらすじ
ある日アリスは、しゃべる白いウサギを見かけます。気になったアリスは白ウサギを追いかけて穴へ飛び込むと、常識の通用しない不思議な世界が広がっていました。
最初の部屋では、小瓶に入った薬で体が小さくなったり、ケーキを食べて体が大きくなったりします。アリスはやがて泣き出してしまい、涙が池になりました。
アリスは白ウサギにメイドだと勘違いされ、青虫の森や侯爵夫人の家を訪れることになります。そしてチェシャ猫に導かれ、マッドハッターのお茶会に参加することに。
お茶会に参加したマッドハッターや三月ウサギ、眠りネズミは無茶苦茶な話ばかりするので、アリスは嫌になって席を立ってしまいます。
次にアリスが訪れたのは、ハートの女王の庭。ハートの女王が作ったタルトを盗んだのは誰かという裁判が開始。アリスは証人となったものの、ハートの女王を怒らせてしまい、処刑されそうになってしまうのです!
大暴れしたアリスは、そこでハッと目を覚まします。これまで旅した不思議な世界が夢だったことに気づくのでした。
『不思議の国のアリス』が怖いといわれる理由は?
不思議の国のアリスについて調べていると「怖い」という意見がみられます。なぜ怖いといわれるのか、理由を調べてみました。
- 現実では起こりえない不思議なできごとが多く起きるから
- 外見や言動が不気味なキャラクターの多さ
- シュールで不思議なストーリー展開だから
- 主人公のアリスが無罪の罪に問われるシーンがあるから
上記のように、「不思議の国のアリス」独特の不可解なシーンが多く、「理解が難しい」「ちょっとおかしい」などと、読者を不安にさせるためだと考えられます。
なお、アリスの不思議な世界観から「不思議の国のアリス症候群」という言葉が誕生しています。
ものが大きく、小さく見えたりゆがんだりと、現実とは違う見え方をするのが特徴です。未就学児から小学生ほどの子供に多い症状ですが、大人でも起こる可能性があります。
『不思議の国のアリス』に続編や派生作品はある?
作者のルイス・キャロルが書いた作品は「不思議の国のアリス」だけではありません。続編や派生作品として伝えられているものを紹介します。
鏡の国のアリス
「鏡の国のアリス」は、「不思議の国のアリス」の続編だといわれています。アリスが本を読んでいると、突然鏡のなかに飛び込んでしまうのが始まりです。
鏡のなかの世界で、不思議なキャラクターやできごとに出会います。自分の姿が変わったり重力が逆転したりする、不思議な体験に戸惑うアリス。
アリスがさまざまな冒険を経験しながら、自分自身を見つめ直していく姿を描いています。多くのキャラクターと出会い教訓を受けることで、アリスは成長して現実の世界に戻るというあらすじです。
地下の国のアリス
「地下の国のアリス」は「不思議の国のアリス」の始まりの物語です。夏の日にアリスが姉のそばで本を読んでいるところから始まります。
眠くなったアリスは、突然白いウサギが話しているのを発見し、追跡。ウサギの穴に落ちると、アリスは地下の不思議な世界「地下の国」に迷い込みます。
地下の国では、アリスは変幻自在な体験をし、不思議な生物や奇妙なできごとが満載。飲み物や食べ物で身長が変わったり、不思議な動物と会話をしたり、法廷で裁かれたりします。
話の流れは「鏡の国のアリス」とほとんどいっしょですが、お茶会の話は出てきません。著者のキャロルが、少女アリスに頼まれて執筆した物語にもっとも近いといわれています。
子ども部屋のアリス
「子ども部屋のアリス」は、「不思議の国のアリス」を作者自身が0歳から5歳児向けにわかりやすく改変したものです。未就学児の子供に読ませたいならば、子ども部屋のアリスがおすすめ。
不思議の国のアリス独特の奇抜な世界観は抑え、子供にやさしく語り掛けるような文体で描かれているのが特徴です。物語の途中では、筆者のキャロルが子供に問いかけるような場面も出現します。
『不思議の国のアリス』は原作とディズニー映画で内容が違う?
「不思議の国のアリス」と聞くと、ディズニー映画を想像する人も多いのではないでしょうか。しかし映画「ふしぎの国のアリス」の物語は、原作とは少々異なっています。
ディズニー映画は「不思議の国のアリス」と「鏡の国のアリス」が混ざったような物語です。白ウサギやチェシャ猫はもちろん、マッドハッターやハートの女王もかわいく描かれているのが特徴。
不思議の国のアリスはトランプがモチーフに、鏡の国のアリスはチェスがモチーフになっています。双子のきょうだい「トゥイードルダムとトゥイードルディー」も、鏡の国のアリスに出てくるキャラクターです。
原作のアリスの世界観を尊重しつつ、子供に馴染みやすい展開の早い物語に仕上げたのが、ディズニー映画の「ふしぎの国のアリス」だといえるでしょう。
『不思議の国のアリス』の教訓は?
「不思議の国のアリス」にはさまざまな教訓があるとされています。
みたこともない奇妙なできごとに立ち向かうことで、アリスは勇気や冒険心を発揮。逆境に負けずに、挑戦することの大切さを示しています。
本を読んだ子供たちにも、「常識にとらわれず新しいことにどんどん挑戦していってほしい」という願いが込められているのではないでしょうか。
『不思議の国のアリス』を読んだ感想・口コミ
- 小学生男子にはおもしろかったようで、ずっとアリスの話をしています。
- 理解しようとするよりも、そのまま受け入れるのが大切だと感じました。
- 独特の言い回しや言葉遊びが多く、楽しめました。
- あまりに無茶苦茶な展開なので、子供のほうが素直に楽しめると思います。
- 夢をみているような不思議な読後感。
- 支離滅裂なストーリーで、よく理解できませんでした。
- 魅力的なキャラクターが多く、子供が夢中になっていました。
上記はSNSやネットショップから集めた、「不思議の国のアリス」を読んだ大人の口コミです。大人になってからの評価は、おもしろい・おもしろくないにはっきり分かれていました。
ストーリー構成を重視する大人にとって、わけのわからない内容は「おもしろくない」と判断されてしまったようです。
反対に子供からは「おもしろい」「世界に引き込まれる」と、魅力的に感じている意見が多くありました。ストーリーよりも不思議な世界を楽しむ、子供にこそ読んでほしい物語なのではないでしょうか。
子供といっしょに『不思議の国のアリス』の世界を楽しもう
独特の世界観が魅力の「不思議の国のアリス」。小さい子供に読むなら「子供部屋のアリス」や、「不思議の国のアリス」の絵本を選ぶなど、年齢に合わせてあげるといいですよ。
子供といっしょに楽しむのに、ぴったりの物語。アリスになった気持ちで、摩訶不思議な世界に浸ってみてはいかがでしょうか。
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